本や映画、食べ物、ヨガのことなどなど・・・心にピンときた、いろいろのものについて思ったことを書いています
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東京国際映画祭2005~その3~

再び六本木へ。
今回は仕事が終わった後、ちょっと急いで駆けつけた感じです。

見たのはシンガポール映画『一緒にいて』(BE WITH ME)
妻の死を乗り越えられない年老いた雑貨店主。
美しいOLに思いを寄せるコンプレックスを抱えた警備員男性。
同性に恋心を抱き、難航するその恋に苦しむ女子高生。
まったく関係のないように見える3人の、それぞれの愛の形。
それらを繋ぎまとめるのは、聴覚と視覚を失った女性がつづる自伝。

この映画、まず驚いたのはセリフがほとんどないこと。
雑貨店主は、息子に「食え」って言っただけ。
女子高生2人もセリフはなく、やりとりはメールの文字だけ。
警備員男性も、食堂で何かを注文するセリフだけです。

それで、ずっとこの調子で進んだら飽きてしまうのではないか、とセリフが極端に少ないことに気づいた序盤、不安になりました。
でも、余計な心配だったみたいです。次々と入れ替わる三つの愛の話。どんどん気持ちが引き込まれていきます。
そして中盤からはさまれるやや舌足らずな印象の朗読。それは聴覚視覚を失った女性(テレサ・チャンという実在の人物です)が自らの自伝を朗読しているのです。
はじめは映像で表現される3人の愛の物語と、彼女の自伝の朗読そして現在の彼女の生活は、まったく関係がないようにみえます。
でもそれは、少しずつ、言葉ではうまく説明できないのですが、共鳴しあってくるのです。

3人の愛はそれぞれに歪みがあります。
特にストーカーまがいの警備員、同性愛の女子高生は、社会的に見れば異端です。(そして、警備員は成長過程で受けた愛に問題があるようだし、同性愛の女子高生も家庭や親からの愛に問題があるようにみえます。)
でも、根底にある「一緒にいたい」という気持ち、抱え持つ愛は純粋で切実です。
終盤、関係の見えなかった3人の繋がりが徐々に浮き彫りになり、意外な事実も発覚します。
そうして愛の物語として劇的な終末を迎えるとともに、テレサ・チャンの存在によって、その愛は普遍的なものであることが印象付けられます。

実は、わたし、ラストで号泣してしまいました。
それは雑貨店主のエピソードによります。
この雑貨店主は、しゃべることもなく、始終無表情です。そんな彼はヘルパーとしてテレサの下へ通っている息子の計らいで直接彼女の自伝を読みます。それに励まされ、彼女のために得意の料理に精を出し、徐々に気力を取り戻します。そうして妻の死を乗り越えたかに見えたのです。ところが、ふとした瞬間に妻を失った悲しみに襲われ、雑貨店主は大粒の涙を流すのです。
それまで喜びも悲しみも顔に表すことのなかった男が不意に涙をこぼし、息を堪えて泣いているのです。そこに、悲しみへつながってしまう愛をみたように感じました。


今回ティーチインはなく残念でしたが、そういう楽しみ以上に深い余韻を残した映画でした。


余談ですが、そのテレサ・チャンという女性はすごいです。
幼い頃、始めは聴覚を、次に視覚を失いました。当時彼女は広東語しか使えなかったのですが、現在の彼女は英語を話します。プールで泳ぐこともできるし、一人で料理もできるのです。
彼女のその存在、生き方には頭の下がる思いです。同時に力を与えられもします。
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by chiemhana | 2005-10-30 09:30 | 映画